6月23日(現地時間)の国民投票でEU離脱派が残留派を上回ったイギリス。そこで若者たちが悲痛な声を上げている。
「今日、私のような若者は、分断と孤立という不安な未来を突きつけられました」
ガーディアンの動画に登場する女性の言葉だ。
次々に声をあげる。
「16、17歳の声は聞いてもらえなかった。私たち自身より90歳の人の方が、私たちの残りの人生を決める力が強いなんて」
「なぜ、僕の将来は、二度と戻らないノスタルジーばかり追い求めて、実際に受け取っている福祉手当がわからないような世代に決められなきゃいけないんだ」
「本当に悲しく思っています。もはやユナイテッド・キングダム(結びついた王国=イギリスのこと)ではなくなってしまった。24歳の私とすると、本当に恐ろしい」
USBも使えない世代に…
なぜか。EU加盟国である恩恵を若者たちは感じていたからだ。離脱派の主張は若者の心をつかまなかった。
離脱派の勝利は複数の要因が指摘されている。英国民たちの移民への反感、主権を取り戻すという高揚感、
EUに税金が吸い取られるという不公平感、英国外のEUの官僚によって政策が決められる剥奪感。それらが絡み合った。
だが、一定層の若者はすでに自由に移動ができ、進学先や仕事が選べるメリットを感じていた。
あるミレニアル世代(1980~2000年生まれ)の英国人女性のワシントン・ポストへの寄稿が端的に言い表している。「USBの使い方もわからないような世代によって混沌がもたらされた」。要旨はこうだ。
「戦後のベビーブーム世代の判断ミスによって金融危機が引き起こされ、若者に大きく影響する緊縮策がとられ、そして今度はEUを離れろと。しかも、もたらされる結果をほとんど見ることなく生涯を終えるのに」
「多くの若者は、英国籍をもつご老人たちより、スペインやオランダの若者との方が多くの共通点を持つ。職場やSNSでの経験から、国境を超えると信じてきた未来は奪われてしまった」
「次のベビーブーム世代が決めなきゃいけない大きな決断は、私たちの世代が沈み始めたイギリスという船を見捨てて旅立ったときに、どうやって年金を払うかってことになるんじゃないの」
若者は残留を希望
若者の大勢は残留派だった。YouGovの調査によると、18~24歳の75%は残留に投票した。年齢が上がるほど、残留派は減る。
4月の時点の調査ではこんな見事な相関が。残留派と離脱派の割合を示したグラフで、赤なら残留が多く、青なら離脱が多いことがわかる。分岐点は43歳。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160625-00010000-bfj-int.view-001
Twitter上では激しく意見が飛び交った。
注目を集めたツイートは、フィナンシャル・タイムズに載ったコメントのスクショだった。
要旨はこう。「三つの悲劇。まず労働者。経済的に見捨てられてEU離脱に投票したのに、雇用や投資が失われて短期的に最も苦しむのは彼ら。次に若者たち。チャンスや友情、結婚、どれだけのものが失われたかわからない。
すでに上の世代が残した債務に苦しむのに、さらに祖父母や両親らによって、移動の自由が奪われた。
最後におそらく最も重要なことには、私たちが事実に基づかない民主主義(post-factual democracy)時代にいるということ。反知性主義が偏狭な考えに結びつかなかったことがあるなら教えてほしい」
シルバーデモクラシー
こうした若者たちの不満の背景には、比較的恵まれた戦後のベビーブーム世代への反発もある。若者の犠牲のうえに高齢者が得をするというシルバーデモクラシーだ。
フィナンシャル・タイムズが過去50年間の80万世帯所得を分析した記事によると、過去35年にわたって年金受給者の所得が上がり、平均的な20代の所得は、全人口の50%を下回ってきた。
インフレや失業問題にもかかわらず1960~70年代には、20~25歳の平均的な所得は全体の人口の60%より上だった。だが2012~13年、それは37%に落ち込んだ。
その要因は高齢者だ。かつて全人口の75%より低かった65-70歳の所得は、いまやトップ40%に上昇している。
>>1の続き
Twitter祭り
Twitterは若者たちの怒りであふれた。
「私たちが何したって言うのよ。ご老人たち、未来をめちゃくちゃにしてくれて、ありがとう」
「【昨日】お年寄り? 大切に思ってるよ。僕たちのために戦争を戦ってくれた。ナチスから救ってくれた。【今日】お年寄り? 大っ嫌いだね。血まみれのファシストめ」
「郵便局の外に立って、年寄りに向かって叫んだろか」
一方、冷静な意見も。
「『血まみれの年寄りども』とか社会経済的な下層階級を非難するようだったら、同じ穴のムジナよ」
ベビーブーム世代はこんな反論をした。
「若者たちへ。1975年に16歳だった私の未来を決めたのも高齢者だった。少なくとも我々は君たちの時代のために正しい選択をしたんだよ」
世界の株式市場から2兆ドル(約200兆円)の価値が消えた金曜日。正しい選択だったのかは、まだわからない。
絶対数が少なく選挙に行かない若者の意見は無視
そりゃ選挙行かない奴の声なんか無視されるわ
アジアで言えば中国とか韓国が決めた法律なんて守りたくないわ
いや世代間闘争になると思う
昔はたびたびあった
政府側の世代分離工作は毎度のことやで
>>1
物事を単純化してしか考えることができない馬鹿どもと煽るマスコミ。
民族が違えば言葉や習慣も違うわけで
グローバル万歳!
ってことか?
このままEUに居たら移民が大量に流入してきて
ロンドンで自爆テロが多発していただろう
はっきり言ってイギリス困んないだろ?
残留してもデメリットしかなくね?
困んないな、大前提としてEU加盟国に行けなくなる訳じゃ無いw
ってのがある、羽田から沖縄に行くのと韓国に行く違い程度しか無い
単に若者の方が幻想に踊らされているだけw
>>37 >>64
イギリスが辺境の経済二流国になる。
大陸と市場統合していることを前提に、イギリスに進出している工場とか、
イギリスから出て行くので。
日本の日立製作所も、大陸に鉄道を輸出するために、イギリス内に鉄道
の工場を作ったけど、EU離脱が現実になれば、それもパーになる。
日立は工場を閉鎖して、労働者を解雇することになるだろうね。
世界の金融センターであるロンドン・シティからも金融機関が撤退して、
地盤沈下する。
今まで、いわゆるウインブルドン現象で世界中の金融機関を集めて、金融
で国を興してきただけに、これは相当な逆風になるだろう。
離脱しても今の経済的地位を保てると思っている離脱派老人がアホなんだよ。
離脱しても仕事にはいけるが、離脱しないと難民は断われない。
もう国が衰退してるということに気づけよ
残留が正しくて離脱が間違いだと信じて疑わない
そのおごりはどこから来るのか?
そこに問題の根本がある気がする
>>47
そこだな
ヒト モノ カネの移動を自由化する新自由主義が絶対的に正しいという概念を
無意識にもった上で物を語ってるだけの人が多い
実際、移民の件とか限度を過ぎれば苦しいのはわかるし
何も「鎖国」すると言ってるわけでもない
もうちょい適切なさじ加減があるのでは?ってところでしょ
確かに障壁を設けず、自由だった往来がこれで閉ざされると思えば
家の中に閉じ込められた猫だしな。
気が狂うよな。
主権を取り戻すってどこかで聞いたようなセリフだが、
意味が良く判らない。
小林よしのり
EU離脱を全マスコミが批判している愚
予感してはいたが、朝日新聞から、産経新聞から、東京新聞まで、全マスコミが、イギリスのEU離脱に驚き、失望し、危惧を覚え、批判している。
ナショナリズムの台頭はいけないことだと主張している。
「一国平和主義」とか「孤立主義」とか「排外主義」とか「トランプと一緒」とか「ルペンと一緒」とか言っている。
ものすごい紋切り型の思考で、今回イギリスで行われた究極の民主主義「国民投票」で、100万票もの差をつけて勝利した「離脱派」を批判している。
普段は民主主義を絶対の価値としているくせに、都合の悪い結果が出ると「ポピュリズム」と言い出す。
EUという理念そのものが、知識人の空想平和主義の産物で、設計主義的なイデオロギーだった可能性を考えようともしない。
EUが崩壊に向かうなら、TPPだって大いに危ういのだが、朝日新聞から産経新聞まで賛成だから、不安になるのだろう。
だが、「自由貿易」による「カネ儲け」にしか興味のない連中は、国柄を重視する国民主義としての「ナショナリズム」を否定して、カネ儲けのための「グローバリズム」を推進したがる。
朝日新聞ら左翼は、市場絶対主義がジョンレノンの「イマジン」のような、国境のない単一世界を実現し、「人類みな兄弟」となって、戦争を防止できると考えている。
一方、産経新聞も市場絶対主義で単一色の世界になった方が、
カネ儲けに都合がいいと考える。
ようするに「経済第一」「国柄第二」なのは、朝日も産経も同じ。
これが、わしが「全マスコミが左翼」と認定する根拠である。
だれも「国柄を守るナショナリズム」を肯定していないのだ。
彼らはナショナリズムに「右翼」というレッテルを貼って、
トランプやルペンと共に「右翼括り」で一蹴しようとする。
だがこの先、トランプが大統領になったら、彼らはアメリカを
「右翼国家」と非難し、ルペンの政権が成立したらフランスを
「右翼国家」と詰るのだろうか?
ナショナリズムに「右翼」のレッテル貼りをする短絡性を
考え直した方がいい時期ではないか。
「右翼」とは、フランス革命後の国民議会で、王位を守る側の
席が議長から見て右側だったというだけの語源に過ぎない
もう少し、教養を前提にした議論をしてみたらどうだ?
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