凍土遮水壁の断面図
「本当に壁になるのか?壁じゃなくて、“すだれ”のようなもの」
「壁になっているというのをどうやって示すのか? あるはずの効果はどこにあるのか?」
東京電力福島第1原発で汚染水を増やさないための「凍土遮水壁」が運用開始から2カ月たっても、想定通りの効果を示さない。廃炉作業を監視する原子力規制委員会は、6月2日に開かれた会合でイライラを爆発させた。
凍らない部分の周辺にセメント系の材料を入れるという東電の提案に対しても、規制委側は「さっさとやるしかない」とあきれ果てた様子。約345億円の税金を投じた凍土壁の行方はどうなってしまうのか。
会合は、冒頭からピリピリと緊迫した空気が漂っていた。
東電の担当者は2分間程度の動画を用意していた。凍土壁が凍っている証拠を視覚的にアピールするため、地中の温度の変化を動画でまとめていたのだ。
ところが、規制委の更田豊志委員長代理は「温度を見せられても意味がない。凍らせてるんだから、温度が下がるのは当たり前。動画とか、やめてください」とバッサリ。東電の担当者は遮られたことに驚いた様子で、「あ、はい、分かりました。はい。それでは…」と次に進むしかなかった。
セメント注入、それでも「凍土壁」か?
規制委側から質問が集中したのは、最初に凍結を始めた海側(東側)の凍土壁の効果だ。
地中の温度は9割以上で氷点下まで下がったが、4カ所で7・5度以上のままだった。さらに、壁ができていれば減るはずの海側の地盤からの地下水のくみ上げ量が、凍結の前後で変わっていないことも判明した。
更田氏は「『壁』と呼んでいるけれども、これは最終的に壁になるのか。壁じゃなくて『すだれ』のようなもので、ちょろちょろと水が通るような状態」と指摘した。
http://www.sankei.com/premium/news/160612/prm1606120009-n1.html
http://www.sankei.com/premium/news/160612/prm1606120009-n2.html
http://www.sankei.com/premium/news/160612/prm1606120009-n3.html
地下水のくみ上げ量も減っていないことについて、「あんまりいじわるなことは聞きたくないが、これは当てが外れたのか、予想通りだったのか」と東電の担当者を問いただした。
セメント系の材料を注入し、水を流れにくくする追加工事が東電から提案があったものの、これではもはや「凍土壁」ではなくなってしまい、仮に水が止まっても凍土壁の効果かどうかは分からなくなる。
検討会はこの日、追加工事に加えて、凍土壁の凍結範囲を拡大し、海側に加えて山側も95%まで凍結する計画も了承した。だがそれは、凍土壁の効果や有用性を認めたというわけではない。「安全上の大きな問題はなさそう」だから、どうせ温度を下げるなら、早いほうがいいという合理的な判断だ。
遠い「完全凍結」 根強い不要説
最も注目すべきなのは、更田氏がこの日、山側もすべて凍らせる「完全凍結」について、「今のままでは、いつまでたっても最終的なゴーサインが出せない」と大きな懸念を示したことだ。
規制委は当初から、凍土壁にはあまり期待していなかった。むしろその費用対効果などをめぐり「不要説」が出るなど、懐疑的な立場をとっていた。それでも計画を了承したのは、最も大きなハードルだった「安全性」を東電が担保すると約束したからだ。
凍土壁のリスクは、完全凍結の状態で発生する。予想を上回る遮水効果が発現し、建屋周辺の地下水が急激に低下した場合、建屋内の汚染水と水位が逆転して汚染水が環境中に漏れ出す危険がある。
このため、東電は地下水の流れで下流側にあたる海側の凍土壁から段階的に凍結させ、水位の低下を防ぐ計画だったが、仮に海側の壁が「すだれ」の状態のまま上流の山側を完全凍結すれば、水位がどんどん下がっていく可能性がある。
東電は計画で、山側を完全凍結して遮水効果が80%以上になった場合、水位逆転の危険を回避するためいったん凍結をやめるとしているが、この「80%」を正確に判断するすべがないというのが現状だ。
「凍土壁の遮水性を示せない限り、このまま膠着状態になる可能性がある」。更田氏は、はっきりとそう指摘している。
安全上のリスクを抱え、膨大な国費をかけながら、なぜ凍土壁を推進しなくてはならなかったのか。仮に失敗した場合、どこが責任を取るのか。今後も目が離せない状況に変わりない。(原子力取材班)
《用語解説》凍土遮水壁 凍土壁は、1~4号機の建屋周辺の土壌を取り囲むように長さ約30メートルの凍結管を埋め込み、マイナス30度の冷媒を循環させて地下に総延長約1500メートルの氷の壁をつくる工法。この巨大な「壁」で建屋に流れ込む地下水をせき止め、汚染水の発生そのものを抑えるのが狙い。
もはや誰の責任でもない体制が構築されつつある。みんな被害者
ゼネコンの金のなる木だって言っただろうが
吉田所長が死ぬ前に言ってた優先順位をいまこそ思いだせって
まず、防潮堤。二回目きたらマジ終わり。
つぎに汚染される前の地下水くみ上げして捨てる。←-漁協が馬鹿みたいに反対するがアフォだから無視せれ
つぎに除染ずみの汚染水は、トリチウムは無害だから海に捨てろ。
この本道に戻らないかぎり、また奇想天外なウルトラCを提案するゼネコンの税金泥棒に騙される。
東電「予定通り(ニヤリ)」
ぶっちゃけ薄めてゆーっくり海に流すしか処分方法ないけどねー
電源供給切れれば全部溶ける時限爆弾レベル
絶対こんなの無理だって分かってたはず。
そもそもすでに地下水が流れいるんだ。流れている川を人工的に凍らすなんて至難の業。はじめから無理筋。
また、地下はそもそも深くなれば深くなるほど温度があがる。深いところでこういう抜け穴ができるのはこの工法では常識なのに
一度採用すると穴埋めのために予算がつくという美味しい工法だからゼネコンに食われてしまった。当初からこうなることはみんな指摘していたのに
安倍政権は原発はまったくコントロールできていない。
狭い国土が汚染されて、他国にも迷惑を掛けてる状況で
こんな茶番劇やってる場合かよ
多くの人間が必ず失敗すると反対してる中で GOサインだしたんだから
逮捕まだ? 解体まだ?
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